クリプトスポリジウムは、人や動物の腸管内に寄生し、下痢症を引き起こす病原性腸管内寄生原虫です。
1996年に埼玉県越生町でこの原虫に汚染された水道水を飲み、多くの住民が下痢や腹痛を起こすという集団感染がありました。
クリプトスポリジウムは、水道水の通常の消毒に用いられている塩素剤では死滅しないため問題となっています。
熊本市の水道水は地下水を原水としているため、河川水や湖沼水と違いクリプトスポリジウムなどに汚染される可能性は低いですが、地下水であっても周囲の状況によっては汚染の可能性もあるため、上下水道局では定期的にクリプトスポリジウムの検査を行い監視しています。
クリプトスポリジウム対策にはろ過や紫外線処理が有効です。熊本市には紫外線処理を行っている浄水施設もあります。 |